日本赤十字国際人道研究センター

日本赤十字国際人道研究センター

©IFRC/Katie Wilkes

Pick Up Contents

日本赤十字国際人道研究センターについて

日本赤十字国際人道研究センター(Japanese Red Cross Institute for Humanitarian Studies:JRCIHS)は、日本赤十字社の学術研究、調査活動の拠点として2011(平成23)年4月、学校法人日本赤十字学園内に設立されました。赤十字の思想、原則、歴史、諸活動の調査研究の成果を広く社会に提供し、多様な研究者並びに一般の方々の赤十字活動への理解と共感を促進し、人道の実現に寄与することを願い活動しています。これらの研究活動は、本学園所属の各大学、短大の研究員及びその他の大学、研究機関等の客員研究員により進められています。主な活動は以下のとおりです。 

  1. 赤十字の理念、原則、歴史、活動に関する史料の収集、調査研究
  2. 赤十字思想、国際人道法の研究・普及啓発のための資料、刊行物等の制作
  3. 内外の人道問題への理解を促進し、人道的価値観の普及を目指す講演・イベント等の開催

所長挨拶 “人道が実現される社会をめざして”

長期化するウクライナ戦争、ガザ・イスラエル紛争など世界の人道問題は長期化し、深刻さを増しています。赤十字は、1863年にアンリーデュナンにより設立され、翌1864年、デュナンらの努力により今日の国際人道法の先駆けとなるジュネーヴ条約の締結が実現しました。以来、赤十字は世界各地で紛争や災害で苦しむ人々の命と尊厳を守るため活動し、今日、そのネットワークは世界191ゕ国と地域に広がっています。その一員である日本赤十字社は2027年に創立150年を迎えます。
当センター(JRCIHS)は、設立以来、多様な人道問題や赤十字をテーマとした多角的研究を重ね、「(学術研究を通して)赤十字と社会を繋ぐ架け橋」としての役割を担ってまいりました。赤十字や国際人道法の理念と原則は、単に専門家の研究対象に止まることなく広く一般社会で共有されてこそ現実世界を変える力となりえます。この理念を胸に当センターは、単にアカデミズムの追及に終わることなく、広く一般の方々に多様な人道問題の実相をお伝えし問題を共に考える「フォーラムの場」を提供するとともに、赤十字をはじめ人道支援の先端で活動される方々と様々な知見を共有する場となることを願っています。
人間の命と尊厳が守られる社会の実現を希求する広範な方々のご支援、ご協力を謹んでお願い申し上げます。

日本赤十字国際人道研究センター所長
井上忠男

研究体制

所 長   井上 忠男 (日本赤十字秋田看護大学前特任教授)
副所長   角田 敦彦 (日本赤十字看護大学准教授)

 

研究員   根本 昌宏 (日本赤十字北海道看護大学教授)

      廣渡 太郎 (日本赤十字秋田看護大学・短期大学教授)
      齋藤 和樹 (日本赤十字秋田看護大学・短期大学准教授)
      荻原 麻紀 (日本赤十字秋田看護大学・短期大学講師)
      佐藤 美恵子(日本赤十字秋田看護大学・短期大学講師)
      新沼  剛 (日本赤十字秋田看護大学・短期大学講師)
      川原 由佳里(日本赤十字看護大学教授)
      中島 佳緒里(日本赤十字豊田看護大学准教授)
      伊藤 明子 (日本赤十字豊田看護大学特命教授)
      高田 洋介 (日本赤十字広島看護大学講師)
      小川 里美 (日本赤十字九州国際看護大学教授)
      齊藤 彰彦 (日本赤十字社広報室主査)
      森    正尚 (大阪赤十字病院附属大手前整肢学園事務部長)
      大西 智子 (日本赤十字社広報室参事)
 
客員研究員 大川 四郎(愛知大学大学院法学研究科教授)
      河合 利修(日本大学法学部法律学科教授)
      林  浩一(防衛省防衛研究所主任研究官)

 (令和6年4月1日現在)

令和5年度 研究員による海外調査・研究活動概要

  • 国民保護法に基づく日本赤十字社の対応に関する調査研究
    米国、英国などの先進国の赤十字社が国民保護のために策定している計画に関する文献等の調査分析を行い、また本社関連部署との国民保護対応の勉強会を開催しました。
  • 1946年看護教育制度改革における赤十字看護教育に関する調査研究
    戦後、各地の日本赤十字社看護婦養成所における看護教育の改革の状況について日赤社史稿・記念誌等から関連記事等を整理し分析しています。
  • 第二次世界戦中のホロコーストに関する調査研究
    ナチス・ドイツによるユダヤ人のホロコーストに関するドイツ、ポーランドの歴史史跡の調査研究を実施しました。アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所(ポーランド)及びベルリン・ユダヤ博物館などの訪問及び関係資料の収集・調査を行いました。
  • IFRC・PSセンター発行のマニュアル類(The well-being guide等)の翻訳
    IFRC(国際赤十字・赤新月社連盟)のPSセンター(心理社会的支援リファレンスセンター)が発行している「こころのケア」に関するマニュアルのうち「The well-being guide」の翻訳を行っています。
  • 『地獄の塹壕に対峙して―赤十字国際委員会(ICRC)と第一次世界大戦』邦訳
    F.Bugnion著Confronting the Hell of the Trenches-The ICRC and the First World War 2018の翻訳を行っています。原著は第一次世界大戦を機にICRCがどう変貌したかを多角的に分析・解説しています。

国際人道研究センターの刊行物

こちらをご覧ください。

お問い合わせ先

学校法人日本赤十字学園 日本赤十字国際人道研究センター

〒150-0012 東京都渋谷区広尾4-1-3 日本赤十字看護大学内
TEL 03-3409-0882

不在の場合がありますので、メールでのご連絡をお願いいたします。

学校法人日本赤十字学園 法人本部事務局

〒105-0012 東京都港区芝大門1-1-3 日本赤十字社ビル西館6階
TEL 03-5472-2836